- 基本情報技術者試験は簡単になった?
- 実際の合格率の変化は?
- 基本情報技術者試験に合格するには?
基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登龍門とも呼ばれる人気の試験です。
基本情報技術者試験は知名度が高く、ネットで調べると「簡単になった」と言われることも。
そこで、本記事では「基本情報技術者試験は簡単になっているのか」を客観的にデータに基づいて徹底解説します。
私は基本情報技術者試験、さらに上位の上位試験の応用情報技術者試験に合格しています。
この記事を最後まで読むと、「基本情報技術者試験は本当に簡単になっているのか」また「どうすれば基本情報技術者試験に合格できるのか」まで分かります。
基本情報技術者試験の合格率はどうなっている?
結論、基本情報技術者試験の合格率は年々高くなっています。
以下が基本情報技術者試験の合格率の変化です。
試験形式 | 合格率 |
---|---|
筆記試験時 (2012年春期以降) | 約20%〜約30% |
CBT方式導入時 (2021年1月以降) | 約40%〜約50% |
試験時間など、変更時 (2023年4月以降) | 約50%〜約55% |
基本情報技術者試験は、定期的に試験形式が変更しています。試験形式の変更がされると、それに合わせて合格率も変化します。
2023年(令和5年)4月以降の新形式になった今、合格率は約50%となっています。
合格率が約20%〜約30%の時代と比べると、明らかに合格率が上がっていることが分かります。
新形式になってからの具体的なデータは以下のとおりです。
実受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
令和5年 4月 | 10,513 | 5,928 | 56.4% |
令和5年 5月 | 9,724 | 5,322 | 54.7% |
令和5年 6月 | 9,141 | 4,802 | 52.5% |
令和5年 7月 | 9,506 | 4,712 | 49.6% |
令和5年 8月 | 7,812 | 3,779 | 48.4% |
新形式に変更された直後の初回は、すでに合格している人などが受験するなど、合格率が高くなる傾向にあります。それでも令和5年7月を見ても約50%と受験者の半数は合格する合格率となっています。
基本情報技術者試験は簡単になった?合格率が上がった理由は?
合格率が年々高くなっているということはデータから分かりました。では、なぜ合格率が上がったのでしょうか。
合格率が上がっている理由として、以下の4つが考えられます。
- 通年実施に変更された
- 試験時間が短くなった
- 採点方式が変更された
- 科目B問題(旧午後問題)の試験範囲が絞られた
1つずつ紹介します。
通年実施に変更された
以前までは、基本情報技術者試験の実施時期は、春期・秋期の年2回のみでした。
2023年4月以降からの新形式では、通年実施となりいつでも受験が可能になりました。
これにより、今までの勉強時間が足りないまま試験本番を迎えるということがなくなり、合格を確信したタイミングで受験することができます。
結果として、合格率が高くなったと考えられます。
試験時間が短くなった
以前までは、午前試験と午後問題はそれぞれ150分の合計300分(5時間)の試験でした。
2023年4月以降からの新形式では、科目A問題(旧午前問題)が90分、科目B問題(旧午後問題)が100分の合計190分(3時間10分)となりました。
これによって、最後まで集中力が切れることなく試験問題を解くことができるようになり、合格率が高くなったと考えられます。
採点方式が変更された
以前までは、採点方式が素点方式と呼ばれる、1問何点と決まっている試験でした。
2023年4月以降からの新形式では、IRT方式に変更になりました。
採点方式のIRT方式とは、Item Response Theory(項目応答理論)の略で、「1問何点」という方式ではなく、全体の解答結果に基づいて配点が決まる仕組みです。
これによって、より公平に採点されるようになり、合格率が高くなったと考えられます。
科目B問題(旧午後問題)の試験範囲が絞られた
基本情報技術者試験の要はやはり科目B問題(旧午後問題)でしょう。
この科目B問題の試験範囲が2023年4月以降からの新形式から、試験範囲が絞られました。
以前までは、データベース、ネットワーク、ソフトウェア設計など試験範囲は多岐にわたりました。
新形式からは、「アルゴリズムとプログラミング」と「情報セキュリティ」の2つに絞られました。
これによって、科目B問題の対策する分野が少なくなりました。より科目B問題の対策がしやすくなったことで合格率が高くなったと考えられます。
基本情報技術者試験の勉強方法
基本情報技術者試験の勉強は以下の3つの方法があります。
- 過去問道場
- 参考書
- 通信講座
過去問道場
過去問道場とは、基本情報技術者試験の過去問を無料で演習することのできるWebサイトです。
既に基本情報技術者試験レベルのIT知識がある方は、最初から過去問を演習するのも良いでしょう。
過去問を何度も解くことで、問題に慣れていき解けるようになります。
参考書
参考書で学習する場合は、インプット用の教材とアウトプット用の教材に分けて考えましょう。
インプット用教材としては以下の2冊がおすすめです。アウトプット用は1冊紹介します。
キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者
私は当時、このキタミ式の参考書を使って勉強をしていました。
イラストが多く、特に初学者の方は気軽に勉強を進めることができる参考書です。
イメージ&クレバー栢木先生の基本情報技術者教室
栢木先生の本もイラストが多く、読みやすい参考書となっています。
基本情報技術者試験の参考書の定番とも言える一冊です。
基本情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集
アウトプット用教材はパーフェクトラーニングがおすすめです。
基本情報技術者試験の問題集の定番です。
もちろん、オンラインで演習することに抵抗がない方は、過去問道場を使ってアウトプットするのも良いでしょう。
通信講座
通信講座で学習を進める方法もあります。
通信講座はスタディングがおすすめです。 スタディングでは、基本情報技術者試験に合格するとAmazonギフト券5,000円分がもらえる合格お祝い制度もあります。 スタディングについては以下の記事を参考にしてください。基本情報技術者試験には、科目A試験免除制度というのがあります。
科目A試験免除制度を活用したい場合は、免除制度対応の通信講座で学習する必要があります。
おすすめの免除制度対応の通信講座は以下の記事を参考にしてください。
まとめ:基本情報技術者試験は合格率が上がっている
この記事では、基本情報技術者試験は簡単になっているのかを解説しました。
結論としては、現在は合格率が約50%の試験となっており、合格しやすくなってきているといえるでしょう。
もしあなたが、基本情報技術者試験に合格するという目標を掲げたのであれば、合格率が高くなっている今がチャンスです。
本記事が、あなたの基本情報技術者試験の合格の一助となれば幸いです。
それでは。